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技術情報

■溶接法と金属材料との適合性

溶接種類



/



金属材料の種類







グ(CO2)








溶ノ
接|
 ガ
 ス
 ア
 |
 ク






















溶レ
接|
 ザ
 |
 ビ
 | 
 ム





低炭素鋼(軟)
高張力鋼
ステンレス鋼_
鋳鉄_____
銅とその合金__
アルミニウムと
その合金
___
ニッケルとその
合金
__
チタンとその合金_____
マグネシウム合金____

◎:よく適用されるもの、○:適用されるもの、 △:適用されるがあまり用いられないもの

■主要溶接法の用途と特徴

マグ溶接(炭酸ガスアーク溶接)の用途 マグ溶接(炭酸ガスアーク溶接)の特徴
①中・大形構造物の溶接。
②主として軟鋼や高張力鋼の高能率溶接。
① 直径の細いワイヤに大きな電流を流すため、被覆アーク溶接よりもはりかに高い電流の密度が得られ、溶接速度が増すとともに、溶込みも深いので能率があがります。
②連続溶接ができるので自動化に向いている。             ③シールドガスとして用いる炭酸ガスが安価。
ミグ溶接の用途 ミグ溶接の特徴
①炭素鋼の高品質溶接のほか、高温で活性を示す、アルミニウム,銅,チタンなどの非鉄金属, ステンレス鋼の溶接が可能。
② ティグ溶接よりも高い能率を要求される場所の溶接。
①電流密度が高く、深い溶込みが得られ効率が上がる。
②アークが安定しているため作業性がよくビードも美しい。        
➂溶接部の機械的性質がすぐれている。            
④マグ溶接と同様にせまい溶接個所にトーチが入らない。        
⑤シールドガスとして使用するアルゴンやヘリウムが高価な場合がある。
ティグ溶接の用途 ティグ溶接の特徴
①ミグ溶接と同様の材種に用いられますが、ミグ溶接ほど高能率を求められない短い溶接線や 薄板の溶接。
②裏波溶接(突合せ溶接の初層溶接を行う際, 母材の裏側まで溶かし込んでビードを形成すること)に適しているため、管の突合せ溶接における最初の層の溶接.
①電極が消耗しないので、アークが安定しており、美しいビードが形成できる。                  ②アークと溶接部が不活性ガスによっておおわれ、大気が完全に遮断されるため、非常にすぐれた品質の溶接部が可能。
③下は数アンペアから、上は数百アンペアまで、安定したアークが維持できるので非常に薄い板から厚板まで溶接することができる。             
④スパッタやスラグ〔6・2・3項(1)参照〕がなく,有害なヒュームもほとんど発生しない。
⑤マグ溶接、ミグ溶接に比べて溶接の能率が低い。
⑥アルゴン ガスや、タングステン電極が高価である。           
⑦風邪の影響を受ける屋外作業には向かない。

■ブラスト加工

ブラスト処理は、小さな粒や粉状のメディアを噴射し対象物の表面を処理する加工です。
様々な目的や用途によって多種多様な処理方法があります。鋳造後の処理、溶射前の処理として応用されます。その他基本的な表面処理に対応しております。

■電気めっき

電気めっきは外部電源を用い、電気化学的作用によってめっき浴中の金属イオンを陰極(ワーク)に析出させ、ワーク表面にめっき皮膜を形成させる技術です。一般に「めっき」というと電気めっきを意味するほど装飾用、腐食用、表面硬化用など幅広く用いられています。
特徴としては
①めっき金属の種類が多い。
②皮膜の密着性が非常によい。
③ めっき金属に特有な質感を持ち、かつ緻密な皮膜を得ることができます。
④薄い皮膜から厚い皮膜(約1umつまり1000分1mmから3mm程度まで)まで任意の厚さの皮膜をつくることが可能になります 。

■無電気めっき

無電解めっきは化学反応によって金属塩溶液中の金属イオンを素地表面に析出させる方法で、化学めっき、置換めっきなどがあり電気めっきに比べて簡単な設備で容易にめっきできる特徴を持っています。
(1)化学めっき 化学めっきは無電解めっきの代表で、たんに無電解めっきとも呼ばれ、ワークを金属イオンを含むめっき浴中に浸せきし浴中の金属塩を還元剤の働きで化学的に析出させ、ワークの表面にめっき皮膜を形成させる技術であり,多方面で利用されています。
特徴としては
①導電性不要、金属材料はもとより、導電性のないプラスチック材料などの非金属材料も処理対象となり、電気めっきの下地めっきとしても利用することができる。
②皮膜厚さが均一で,寸法精度が高い。
③皮膜の密着力が強い。
(2)置換めっき アルミニウムとその合金の前処理として行うジンケート処理がその代表で、素材を金属塩溶液を含む浴に浸せきし、素地金属と金属塩溶液中の金属イオンとのイオン化傾向の差を利用して素地表面に金属イオンを析出させる方法ですが、つぎに記す皮膜の特性から工業的な利用は限定される場合があります。
①皮膜厚さは一定であるが、厚い皮膜を得ることが困難な点。
②皮膜の密着力が弱い。
特に、無電解ニッケルめっき皮膜はその特性が優れており、鉄鋼材料の腐食を防ぐ目的で、また機能めっきとしてプラスチック、ガラス、セラミックおよび金属の表面処理に利用されている。

比較項目 無電解めっき皮膜 電気めっき皮膜
成分
結晶構造
融点 (℃)
電気抵抗
比重
硬さ (ビッカース値 HV)
密着力(鋼素材についてKN/mm)
発生する応力種類
90~92% Ni-8~10%P
非晶質
890
65
7.9
450~550(メッキのまま)
1000~1050(熱処理後) 35~49
圧縮応力
99.5% Ni
面心立方格子
1450
8.5
7.7
150~250 (普通浴)
400~500 (光沢浴)
35~45
引っぱり応力

■溶融めっき

トタンやブリキは鋼板にZnまたはSnをめっきしたもので、溶融めっきの代表といわれており、溶融したZnまたはSn 中に製品を浸せきして、めっき皮膜を得る方法です。配管継手などに溶融亜鉛メッキが多く応用されております。
特徴としては
①比較的厚いめっき皮膜を短時間でできる一方で厚さの調節は困難な点。
②めっき金属は比較的融点の低い金属に制限されることがある。